今年２月にイタリア人バーテンダーの男性（２３）との結婚を発表した歌手の宇多田ヒカル（３１）が２３日午後（日本時間同日夜）、イタリア南部プーリア州の教会で挙式した。純白のウエディングドレス姿で臨み「コンプリメンティ（おめでとう）」と祝福された。教会の外ではボディーガードに取り囲まれ、超厳戒態勢が敷かれた。

【写真】新郎のフランチェスコ・カリアーノ氏

　地元の住民や宇多田のファンら約３００人が待ちわびる中、午後０時２５分、宇多田を乗せた黒塗りのワンボックスカーが教会に横付けされた。白いウエディングドレス姿の宇多田が降車すると、拍手が起こったが、すぐにボディーガード４人が取り囲んだ。

　「見えないぞ」との声も上がったが、ボディーガードはさらに和傘を広げ、宇多田が見えないようにガード。夫のフランチェスコ・カリアーノ氏は宇多田の１５分前に１人で教会に入った。

　挙式後、教会の外で親族らにライスシャワーで祝福され、満面の笑み。新郎新婦がそれぞれ白い鳩を空に放つと、「ブラボー、コンプリメンティ（やったな、おめでとう）」と声が飛んだ。

　この間、約１００人の出席者は、取材陣ややじ馬と新郎新婦との間に“人壁”をつくり、ボディーガードは和傘で２人を隠し続けた。地元の女性は「姿を見せてくれたっていいのに」とボヤいていた。

　挙式したのは、港町ポリニャーノ・ア・マーレにあるサンタ・マリア・アッスンタ教会。カリアーノ氏の両親が挙式したゆかりの場所という。カトリック式で行われ、新郎側の友人という招待客は「宇多田さんは素晴らしい人。仲がいい素敵な家族の元に来てくれた」と話した。宇多田は昨年８月に母親の藤圭子さんを亡くしているだけに、母のためにも幸せな家庭を築くと固く誓った。

　挙式を終えると、２人は披露宴のため、カリアーノ氏の出身地、同州ファサーノ市近郊のサン・ロレンツォ修道院に移動した。教会から披露宴に向かう道路は通行止めにされ、徹底した厳戒態勢が敷かれた。