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熊本県出身の人気若手女優・橋本愛。笑わない、クールビューティー等のイメージが先行しているからか、ルミネが入るターミナル駅に、ルミネのイメージモデルを務めていた橋本のポスターがよく掲げられていたからか、”都会”の香りを感じさせるが、岩手県を舞台にしたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』を筆頭に、意外と地方ロケの多い女優なのだ。なぜ彼女に地方ロケのオファーが多いのだろうか。
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2013年度の橋本は、前述の『あまちゃん』で岩手県、主演作『さよならドビュッシー』で愛知県、2014年に入ってからは、8月30日公開の夏編・秋編、2015年2月14日公開の冬編・春編と、2部作として公開される主演作『リトル・フォレスト』では再び岩手県へ。そして、4月4日公開の『大人ドロップ』では、オール伊豆ロケを行った。その縁もあり、3月23日には、伊豆急行の「1日ミス伊豆急行」に就任。伊豆高原駅から特別列車に乗り込み、約45分間、車内アナウンスを行うなどして『大人ドロップ』もきちんとPR。約2週間の撮影期間を楽しんだことも話していた。
『大人ドロップ』の監督・脚本・編集を手がけた飯塚健氏は、橋本の起用理由について、「本作のヒロイン・杏役に、最もハマる女優でした。杏は親友のハルという理解者はいても、教室ではひとりでいることが多い女の子で、橋本さんも似た雰囲気をまとっていると思ったんです。もちろん、満場一致で橋本愛さんに決定しました」と明かす。
では、そんな橋本が、伊豆という地方でどう映えると考えたのだろうか。
「“地方でこそ映える”という観点で答えるなら、それ自体は、彼女にとっては自然なことというか、彼女自身が熊本の出身であるということが関係しているような気がします。もちろん、彼女が持っている存在感は自然のなかでは特別に異質で、馴染まず、逆に際立つ美しさみたいなものがある。外見的なところで言うなら、目が強いからでしょうか。そういった個性を有している点が、橋本さんが地方ロケに向いている点だと思います。本作の杏で考えると、その馴染まない感じが、杏のほかを寄せ付けない印象と合ったのかもしれません」。
また、『リトル・フォレスト』の守屋圭一郎プロデューサーは、「彼女が持っている独特の芯の強さみたいな部分は唯一無二。変に飾らず、素の自分を嫌味なく出せるからこそ、地方ロケに適しているのだと思います。若くてきれいな性格俳優という稀有な存在」と話す。
同様に、飯塚監督も「異質な美しさを有している」と述べ、「橋本さんは、ちゃんと1本芯の通った頑固さを持っている女優」と、付け加える。「彼女には明確なビジョンがあるんでしょうね。芝居に入り込むタイプで、役に対して自分なりも答えを持って現場に来てくれる。そのうえで、さらに話し合いができる人、演じるということを仕事にする人として、志が高い方です」。
飯塚監督は、どういった点から橋本の志の高さを感じたのだろうか。
「台本に対する理解力というか、ト書きに意味を含んでいるということを、きちんと理解しているところですかね。例えば、『壊れたように泣く』と書いてある場合、“壊れたように”のイメージをきちんと膨らませているんです。熟練の役者さんになれば、涙をコントロールするのは可能ですから、泣く演技は技術が目立ってしまうことがあるのですが、彼女はちゃんとハートで芝居をしている」
とにかく芝居に全力投球。その反動なのか、「橋本さんは、撮影以外の時間は本を読んだり、伊豆の海を眺めていたり。また、撮影が休みの日には、ひとりで近隣を散歩していたそうです」と、飯塚監督。『リトル・フォレスト』の現場でも、マイペースで気ままに過ごしていたとのこと。
抜群の存在感と美しさを有する、頑固で芯の強い性格俳優。こんな若手、確かにほかにはいない。都会に、地方に――橋本の活躍はまだまだ続きそうだ。